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2021-05-02

組織図はあるが、役割・権限があいまいで機能しない時に後継者がすべきこととは?

会社の役割や権限を示すものの一つとして組織図があります。

しかし組織図があるからといって、社員が役割や権限を理解して動いてくれるわけではありません。

実際に「組織図はあるが、役割や権限があいまいで実務上で問題が出てきている」という会社も多いのではないでしょうか?

組織を構成している社員一人ひとりが自らの役割や権限を実行してはじめて、組織が適切に機能しているといえるのではないでしょうか。

ここでは、役割や権限があいまいな組織に対して何をすべきか考えてみたいと思います。

そもそも組織の機能とは?

組織の機能は

①分業:事業が役割で分割され、ある役割について業務を追求することで事業にとってメリットが得られること。
②ヒト:ある役割を担う人材の能力によって役割の範囲が規定され、それぞれの役割について適切に統合・調整されることで、事業全体が一つにまとまって動いていくこと。

に区別されます。

組織の役割や権限があいまいな状態とは、表面的には組織図などで分業体制は構築されている一方で、社員それぞれが果たすべき役割の範囲が不明確であり、さらにその役割を統合・調整する機能が不明確になっている状態といえます。

つまり、組織の縦割りや横割りがうまく機能していないということです。

組織の縦割りとは

営業・製造・総務などの業務別の区分で、役割は比較的明確に分かれています。

ここで良く起こることは、会社の中で力関係の強弱が生じて他の部からの介入や命令が発生することです。

例えば、顧客に近い営業部の力が最も上位となり、製造や配送へ指示をしてくることがあります。また、生産管理部が製造部に指示をすることもあります。

組織の横割りとは

会社を一般社員層、中間職層、管理職層というように分けることです。

例えば、ある管理職が管轄する組織を明確にしておかないと、現場への指示が複数の上司から出されるというようなことが起こり、現場が混乱する原因となってしまいます。

役割・権限と責任について

役割・権限を与えたら、それに伴う責任を与えないと実務上問題が発生する可能性が高いです。

責任とは、簡単にいえば結果や成果を出すことにほかなりません。

例えば、役割・権限より責任が大きかったら

責任を果たすための十分な権限が無く、取り組む前から”あきらめ”が生じます。また、結果が不十分であった場合、自らの責任ではなく役割・権限が不足していたためという”責任逃れ”が発生します。

一方、役割・権限より責任が小さかったら

責任を果たすための役割・権限が十分すぎるほどあるので、自らが持つ権限をフルに活用して余計な人員を投入したり、無駄な費用を計上してしまう可能性があります。

そのため、役割・権限と対応する適切な責任を負わせることが重要です。

業務範囲を明確にした上で、社員の役割・権限と責任を一致させよう

まずは、組織図で定めた単位ごと、何を成果として期待するかを明確にしましょう。そうすれば、その成果を出すために日々の業務で何をすればよいかが明確になります。

そして、組織のメンバーの役割・権限と責任を一致させ、成果に対する責任を誰が追うのかを明らかにします。

役割・権限の基礎となる標準化

組織図で営業部や製造部などが明確になっていても、その力関係や複数の上司から現場に指示があるなどの理由で組織の役割・権限があいまいになっているケースがあります。

これを解決するためには、組織ごとの業務の標準化を進めることが重要です。

標準化とは業務の期待成果を規定した上で、業務内容や業務フロー、他にも使用設備などを明確にすることです。

この事前の取り決め通りに進めれば、問題なく成果が生み出されるように作成していきます。

責任の明確化

上記の標準化を進めても、実際の業務ではうまくいかない場合もあります。

業務の多くの場面で責任の所在が不明確なことにより、組織内での犯人捜しのような内向きな争いが起きていることもよくあります。

そこで、業務を細分化した上で1名の責任者を明確にしていくことが重要です。

そして、それぞれの責任者は目標達成までのプロセスを説明できることと、目標達成するまで努力していくことが求められます。

まとめ

後継者が会社を引き継ぐときには、創業から一定の年月を経ており組織図はあるというケースが多いかと思います。

しかし、「役割や権限があいまいで実務上で問題が出てきている」という会社も多いのではないでしょうか?

例えば、複数の上司から現場に指示が下り、現場は混乱して疲弊してしまっているということもあり得ます。

そうすると、「どちらの指示に従えばよいのか分からなかった」という理由で、行動をしなかったということすら起こりかねません。

組織を構成している社員一人ひとりが自らの役割や権限を実行してはじめて、組織が適切に機能しているといえるのではないでしょうか。

ぜひ、今回ご紹介した役割・権限の基礎となる業務の標準化、そして各社員の責任の明確化に取り組んでいただければと思います。

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